「保守」の劣化は、
もう底抜けです。
もう底抜けです。
『撃論』という、『WiLL』の表紙を
パクったようなデザインの雑誌が出てます。
パクったようなデザインの雑誌が出てます。
あのエセ保守雑誌の
表紙をパクるくらいだから、
中身は推して知るべし・・・と思ったら、
中身は想像をはるかに超える惨状でした。
巻頭が、
上智大学名誉教授・渡部昇一氏と、
筑波大学名誉教授・中川八洋氏の
対談なのですが、そのタイトルを見ただけでも…
『原発を直ちに再稼働せよ!
—-セシウム避難の福島人は、
脱原発〈日本経済つぶし〉の共犯者』
もう既に、脳に何か
湧いているような気がしますが。
対談では、中川氏が唱える話に、
渡部氏が100%賛同しています。
で、中川氏が何を言っているのか要約すると、
福島第一原発事故で放出された放射能は、
人体に一切影響を与えず、全く安全である。
にもかかわらず、国は
「非科学的なセシウム避難」を
福島県民に強制した。
それは、ありもしない
放射能の恐怖を煽り、
「脱原発」させることで、
日本経済を崩壊させることを狙って、
巧妙に仕組まれた、
…いや、笑うでしょうけど、
中川氏、至って真剣です。
そしてこの説明聞いて渡部氏は、
大真面目にこう言うのです。
「中川教授の快刀乱麻の
インテリジェンス(情報分析)を聞いて、
今、全貌が掴めた感じがします」
中川氏に言わせると、
菅首相(当時)は
「生まれながらの『反日』を信条
とした共産革命運動家」で、
文科省も共産党に乗っ取られて、
「双葉町・大熊町でも居住可能」という
科学的証拠を全て隠蔽して
「警戒区域」等を設定したそうです。
なお、内部被曝の放射線基準を強化した
小宮山厚労相は
「骨の髄まで赤い真正の共産主義者」で
「悪の指揮者」だそうです。
で、「無実の東電」に
巨額の賠償を支払わせ、
実質国有化としたのも、
「現在の北朝鮮に継承されている
スターリン型計画経済を
理想と考えている菅直人」が、
大規模私企業を国有化しようと
企んだ陰謀なんだそうです。
渡部氏は、従来の地域独占の
電力会社が健全な「私企業」だったか
など一切考えないまま、
「私企業の繁栄なくして、
一国の経済繁栄がない」
などと言って、ただひたすら
「放射能が
危険だというのは、
共産党の陰謀」
を信じ込むばかりです。
これは、80歳を超えた
渡部昇一のトシのせい
ではありません。
この人は、
保守論壇に登場した時から、
ずーっとトンデモさんだったのです。
こんな人を大御所として
担ぎあげていた保守論壇
そのものが、全くの
まがい物だったのです。
中川氏はあろうことか、
今も避難生活を続ける福島県民は、
たとえ政府の命令に従ったことだとしても
陰謀に加担していることになるとして、
「科学と倫理と国家に
対する反逆行為。
断罪されねばならない」
「犯罪的な反原発革命の
共犯者である」
と罵倒します。
そして渡部氏はこの発言に
「よくぞ言いました」
「核心を衝いた名言ですな」
と褒め称えるのです。
もう、日本の保守は
完全に崩壊しています。
そんな中、6月10日に
第26回ゴー宣道場が
『保守って何?』
というテーマで開催されます。
参加応募は
本日で締め切られました。
当日は第1部を生放送
する予定ですので、
そちらもお楽しみに。